演奏会裏話 〜ピアニストの本音〜 第1−3話 (2000年頃執筆)
私はドイツに住んでいるピアニスト。日本にいたころは眼科医だったが、ドイツに来てから音楽家に転職したという変り種である。勉強期間も含めればすでに20年あまり、ここで音楽活動をしている。その間、随分色んなところで演奏した。ただし、「コンサート」「リサイタル」「演奏会」といった種...
風変わりドイツ留学記 〜医師がピアニストになった経緯 第5−6章 (これは1990年代に書かれたものを再掲載しています)
第5章 フランクフルト音大の学生になって最初の1年間は、ドット先生のはからいにより、マックスプランク研究所の奨学金を半分だけ貰い、週に3日研究を続け、あとの日は音楽に、ということにした。もっとも毎日夕方には練習できるわけだから、練習量はそれで充分だった。それ以降は奨学金が無...
風変わりドイツ留学記 〜医師がピアニストになった経緯 第3-4章 (これは1990年代に書かれたものを再掲載しています)
第3章 日本では再び京大医学部眼科学教室での助手生活になった。私の所属する電気生理の研究室には、本田先生のもと、ドイツに行く前からいた根木君と河野君がいて、また電顕の研究室には友人の松村美代さんがいて和気藹々としていたし、その他にも眼科研究室の住人は数が増え、活気に満ちてい...
風変わりドイツ留学記 〜医師がピアニストになった経緯 1−2章 (これは1990年代に執筆されたものを再掲載しています)
はじめに 私は眼科医としてドイツに留学したが、2年間の医学研究生活を送った後、フランクフルト音楽大学に入学してピアノを勉強し、卒業後はピアニストになり、またドイツの音楽大学にて音大生を教育する立場になった。音楽家をやめて医者になる人は時々いるが、その逆はあまりいない。普通の...